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オイルの知識

本ページの内容は一般的なエンジンオイルに関する情報について作成しております。SKZIC製品とは直接関係のない情報も含まれております。

1.オイルの基礎知識

Q:オイルはどうやって作られるのか?
A:オイルはベースオイルと添加剤をブレンドしてできます。
ベースオイルは、原油を精製して抽出された様々な原料を使用します。 原油を蒸留施設で、加熱します。
加熱し沸騰した蒸気を冷却する事により、様々な原料や燃料分が抽出されます。
この精製方法を「常圧蒸留法」といいます。

常圧蒸留法で抽出される原料及び燃料分。
天然ガス (LPG)・・・・・ LPガスなど燃料となります。液化してオイルのベースオイルとして使用されています。(シェルXVHIベースオイル)
ナフサ・・・・・ 軽質と重質の二種類のナフサが抽出され、軽質ナフサは主に「エチレン」の原料になり、重質ナフサは主に「ガソリン」の原料になります。
灯油・ジェット燃料・・・・・暖房用やジェットエンジンの燃料(ケロシン)
軽油・・・・・ ディーゼルエンジンの燃料
残油・重質油分・・・・・ このままだと何も使用出来ないので「減圧蒸留」する事によって以下の成分に分類されます。
重油・・・・・ A重油やC重油として船舶やボイラーなどの燃料になります。
潤 滑 油・・・・・ 主に鉱物ベールオイルの原料になります。
アスファルト・・・・・ 道路の舗装や防水塗料などで使用します。

石油由来のベースオイルとしては、残油を「減圧蒸留」した後「脱硫」「脱歴」「脱蝋」「水素化仕上げ」の精製行程を経た「鉱物油」と「鉱物油」に水素化分解を施した「VHVI」と軽質ナフサから作られた「エチレン」を原料とした「ポリアルファオレフィン」があります。
また、液化させた天然ガスを原料とした「XVHVI」もベースオイルとして使用されています。
他にも、植物由来のベースオイルとして「エステル」も使用されています。
ベースオイルの分類表
ベースオイル分類
添加剤とは・・・
潤滑油には様々な添加剤が使用されています。
一般に工業用潤滑油と呼ばれるものの多くは添加剤量が5%以下ですが、エンジン油に代表されるように自動車用潤滑油では20~30%の添加剤が配合されています。
以下の表に潤滑油に使用される代表的な添加剤を示しています。
添加剤
Q:エンジンオイルの役目は?
A:エンジンオイルはエンジンを守りスムースに動く為に5つの仕事をしています。
・潤滑作用・・・金属と金属の間に油膜をつくることで金属同士が直接触れないようにし、摩擦抵抗を減らしエネルギーロスを減らす。(摩擦を減らしパーツを保護)
・密封作用・・・ピストンとシリンダーの隙間に油膜を作りシリンダー内の燃焼ガスの圧力が抜けるのを防ぐ(パワーに影響する)
・冷却作用・・・エンジン内部を潤滑することで潤滑部分の摩擦熱や、燃料の燃焼によって発生した熱を奪って冷却する。(エンジンの変形や損傷を防ぐ)
・清浄分散作用・・・エンジン内部に発生したカーボンやスラッジを各部に沈殿堆積させることなく、微少な粒子にしてオイル中に分散させる。
・防錆防食作用・・・エンジン内部の金属パーツを水分から守り、錆や腐蝕の発生を防ぐ。(オイルが水分を吸収・発散することで防ぐ)
Q:なぜエンジンオイルは交換するの?
A:エンジンオイルは使用すると劣化をしてしまうからです。
エンジンオイルが劣化してしまうと・・・
1. 「粘りがなくなる」・・・高温にさらされたりゴミや汚れで粘りがなくなる。
2. 「酸化する」 ・・・オイルは高温になると酸化してしまいます。(新品時の性能は発揮が出来ない)
3. 「汚れがひどい」・・・カーボン・スラッジ・磨耗粉などの不純物がある程度溜まると「清浄分散作用」が失われる。
4. 「量が減る」 ・・・時間が経過すると蒸発したり燃焼したりする。(最悪の場合、エンジンにダメージ)
5. 「抵抗が増える」・・・性能が落ちると摩擦抵抗が増える。
劣化したエンジンオイルを使用し続けると、エンジン本来の走行性能や省燃費性能が発揮できないばかりか、エンジントラブルの可能性もあります。
Q:エンジンオイルの交換サイクルの目安は?
A:エンジンオイルの適切な交換サイクルは、本来は距離ではなく運転時間で管理をする事が理想的です。
実際に、自動車以外の船舶や航空機などは運転時間でオイルの管理をしています。
ただ、一般に普及している自動車は運転時間での管理が難しい為に、分かり易い距離と期間で管理をしています。
そこで、自動車のエンジンオイル交換の理想的な交換サイクルですが、走行条件によって変わりますが、概ね5,000Kmもしくは半年になります。
カーメーカーの取扱い説明書には、10,000Km~15,000Kmもしくは1年と表記していますが、これは走行条件がノーマルコンデションの場合の交換サイクルのなります。
一方、実際の走行条件はノーマルコンデションとはいかず、殆どの場合がシビアコンデションとなります。
シビアコンディションの場合エンジンオイルの劣化が進むので、カーメーカーが推奨している距離や時間の半分になります。
シビアコンデションとは・・・
シビアコンディションとは
上記の表の走行条件に一つでも該当すればシビアコンデションになります。
特に、冬場にD・Eでの走行が多い場合は油温が上がらないことにより、オイル中に水分が混入してオイルの劣化が進みます。
エンジンオイルの劣化は見た目の汚れだけでは判断が出来ません。
粘度低下や酸性物質の中和によるアルカリ価の低下・酸性物質の増加・水分混入など様々な要因によってオイルは劣化します。
また、走行をしていなくても、空気に触れる事により酸化するので、距離を乗らない場合は時間での交換が望ましい。
鉱物油より化学合成油の方がベースオイルの基本性能は高いため、耐久性に優れています。
最近は欧州車を始め、オイル交換の長期化(ロングドレイン)の為に耐久性に優れた化学合成油を標準で使用しています。
Q:オイルに記載されている「0W-20」とはどういう意味ですか?
A:SAE粘度グレードといってオイルの粘度(粘り)を数値として表しています。
■SAE(エスエーイー)粘度分類表示
SAE(アメリカ自動車技術者協会)が定める規格でオイルの「粘度」を実用的に表した数値で、マルチグレードとシングルグレードがあります。
◎数字が小さいほど柔らかく高くなるほど硬いオイルとなる  0W-20などの数字は 「SAE粘度分類」 による表記
SAE粘度表記
SAE粘度の表示例
①表示例「0W-40」「5W-30」
 マルチグレードオイル(オールシーズンオイル)
 ※暑い夏でも寒い冬でも一年を通して使用できるオイル
②表示例「0W」「30」
 シングルグレードオイル
 ※季節に合わせて交換が必要なオイル
粘度
Q:API規格とは何ですか?
ドーナツマーク A:AIP規格とは「アメリカ石油協会」が定めたオイル全般の品質(グレード)を表しています。
規格に合格すると「ドーナツマーク」を表示する事が出来ます。
エンジンには、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンと軽油を燃料にするディーゼルエンジンがあり、共にグレードを表す記号は違います。
 「SA」・・・「SD」「SE」「SF」「SG」「SH」「SJ」「SL」「SM」「SN」  → 「S」はガソリン車用
 「CA」・・・「CD」「CE」「CF」「CF4」「CG4」「CH4」「CI4」「CH4] → 「C」はディーゼル車用
現在の最新グレード・・・ガソリンは「SN」
            ディーゼルは日本では「CF・CF-4」ですが廃止になりました。
ガソリンエンジンではSG規格まではオイルメーカー自身の責任において自己申告で表示されていました。
SH以降のグレードにおいては、試験室テストを行い、 「EOLCS」が管理・認証するようになり、「EOLCS」を通さずには、APIマーク(ドーナツマーク)は表示出来なくなりました。 ただ、SMやSNといった記号や製品名としての表記は、「EOLCS」の承認なくとも表示は出来ます。
SMやSNの表記があっても、ドーナツマークの記載が無いオイルは「EOLCS」の認証システムを通っていない事になります。
車の進化に合わせてオイルに対する要求性能が高くなるので、それに対応した性能を有している事の証です。
エンジンオイル以外にもギヤオイルにもGL3・4・5として分類があります。
「EOLCS」(Engine Oil Licensing and Certification System)エンジン油登録認証システムです。
過去にアメリカ国内で販売されているモーターオイルで、API規格をクリアしていない製品にAPI規格の表記をして販売し、多くのトラブルあった為に、 「EOLCS」認証システムを制定し施行されました。
Q:ILSAC規格とは何ですか?
スターバーストマーク A:ILSAC規格とは、International Lubricant Standardization and Approval Committee(国際潤滑油標準化認証委員会)が定めた自動車用ガソリンエンジン油の規格です。
ILSAC規格が制定された背景には、米国で市販されていた一部のオイルに、API品質表示がありながら、実際には規格に合格できない品質の悪い製品が出回っていた事でした。
そこで、API認証システムだけでは市場から低品質製品を無くせないので、新しい認証システムを独自に制定しました。
米国自動車工業会は日本自動車工業会へ参加を求め、日米自動車工業会として「ILSAC」が設立、1990年にILSAC GF-1規格を制定しました。
後に、APIとの協議を行ない、1992年に新しい認証システムが作くり、現在のILSAC規格は新認証システムに基づいて運営しています。
ILSAC規格の主な目的は、品質の向上と省燃費を始めエコロジーを考慮しています。
現在の最新規格は「GF-5」です。
規格に合格すると「スターバーストマーク」を表記する事が出来ます。
AIP規格と違い、最新規格が制定されると共に旧規格は廃止になります。
2018年に「GF-6」が施工予定ですが、より省燃費を含めた環境性能向上の為に「GF-6A」と「GF-6B」(0W-16用)といった粘度グレードによって規格が
二種類になるようです。
Q:ACEA規格とは何ですか?
A:ACEA規格とは、API規格やILSAC規格がエコロジーを重視するようになり、省燃費志向による低粘度化・酸化触媒の被毒防止によるリンや硫黄の削減の規制が厳しくなった事から、欧州での車両の使用環境や排気ガス規制に合わなくなってきました。
そこで、欧州自動車製造者協会と石油会社・ユーザーの代表によって独自の組織が立ち上げらました。
1980年代に独自の「CCMC」 (Committee Of Common Market Automobile Constructors) 規格が制定されました。
CCMCの解散後1996年からは「ACEA」が発足し、新しくACEA規格として現在に至り運用されています。
ACEAの規格認証は、EELQMS (European Engine Lubricant Quality Management System) が管理しています。
規格の種類はガソリン用とディーゼル用・大型ディーゼル用・クリーンディーゼルとガソリン兼用といった種類があります。
ガソリン用が「Aカテゴリー」、ディーゼル用は「Bカテゴリー」で分けれれタいましたが、現在はガソリン・ディーゼル兼用として「A・Bカテゴリー」が一緒に表記されています。

ガソリン・ディーゼル兼用・・・
A1/B1 : HTHS粘度 2.9-3.5mPaos (xW-20のみ2.6mPaos以上) 低摩擦、低粘度油を使用するよう設計されたエン ジン用のオイル。 (省燃費志向)
A5/B5 : HTHS粘度 2.9-3.5mPaos 低フリクション、低粘度油を使用できるように設計された高性能エ ンジン用オイル。
ロングドレイン性も備える。(古い型式のエンジンには使用できないものもあるので要確認)
A3/B3 : HTHS粘度 3.5mPaos以上 エンジン側を保護する意味合いの強いグレード。
ロングドレイン油。
A3/B4 : HTHS粘度 3.5mPaos以上 ガソリンエンジンに対する高いエンジン性能とロングドレイン性能 をもち、 かつ直噴ディーゼルエンジン用の性能をもつオイル。

クリーンディーゼル・ガソリン兼用・・・
C1-12:低摩擦、低粘度の低リン低灰型省燃費エンジン油
(リン:0.05 mass%以下・硫酸灰分:0.5 mass%以下)  HTHS粘度2.9以上
C2-12:低摩擦、低粘度の省燃費エンジン油
(リン:0.07~0.09 mass%・硫酸灰分:0.8 mass%以下)   HTHS粘度2.9以上
C3-12:通常の粘度グレードの省燃費エンジン油
  (リン:0.07~0.09 mass%・硫酸灰分:0.8 mass%以下)  HTHS粘度3.5以上
C4-12:通常の粘度グレードの低リン低灰型省燃費エンジン油
(リン:0.09 mass%以下・硫酸灰分:0.5 mass%以下)   HTHS粘度3.5以上

大型ディーゼル用・・・
E4 欧州排ガス規制(Euro1~Euro5)対応ディーゼル車用エンジン油(DPF装着車などは除く)
E6 欧州排ガス規制(Euro1~Euro5)対応ディーゼル車用エンジン油(DPF装着車などを含む)
E7 欧州排ガス規制(Euro1~Euro5)対応ディーゼル車用シリンダ摩耗対策エンジン油(DPF装着車などを除く)
E9 欧州排ガス規制(Euro1~Euro5)対応ディーゼル車用シリンダ摩耗対策エンジン油(DPF装着車などを含む)
Q:JASO規格とは何ですか?
A:日本自動車技術会規格(Japanese Automotive Standards Organization)の頭文字を取ってJASOと表記されています。
公益社団法人自動車技術会(JSAE)が制定する工業規格で、二輪車を含めた自動車に関わる技術進歩や安全性の確保、ならびに生産の効率化に寄与することを目的としています。
世界に先行して二輪車用4サイクルエンジン油の規格が制定されました。
自動車用潤滑油に関しては、二輪車以外にディーゼルエンジン油とATFの規格も制定しています。
二輪車用規格には2ストローク用と4ストローク用があります。
二輪車には明確な規格が無かったのと、四輪車エンジンオイルが省燃費志向になり、ミッション・湿式クラッチ一体型のエンジンに対して要求性能が満たされなくなった事により、独自の規格が制定されました。

二輪2ストローク用・・・
FA:2サイクルエンジンにとって最低限の性能を有する。
FB:FAに比べて特に潤滑性、清浄性に優れる。
FC:FBに比べて排気煙、排気系閉塞性に優れるロースモークタイプ。
FD:FCに比べてエンジン高温時の清浄性能を向上させた。

二輪4ストローク用・・・
動摩擦特性試験(DFI)    静摩擦特性試験(SFI)      制動時間指数(STI)
MA 1.45以上2.50未満 1.15以上2.50未満 1.55以上2.50未満
MA1 1.45以上1.80未満 1.70以上2.50未満 1.55以上1.90未満
MA2 1.80以上2.50未満 0.50以上1.15未満 1.90以上2.50未満
MB 0.50以上1.45未満 0.50以上1.15未満 0.50以上1.55未満

ディーゼルエンジン用規格に関しては、AIP規格がCF/CF-4からCG-4に規格が変更になった時に、国産ディーゼルエンジンに不適合という事で、日本での使用を見送りました。
その為に、CF/CF-4に変わる国産ディーゼルエンジン向けに新たに制定されました。
現在3種類の規格があります。

ディーゼルエンジン油・・・
DH-1:CF/CF-4に代わる規格で、硫黄分が0.05%を越える軽油を使用する場合にも適用できる。
DH-2:ディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)を装着したクリーンディーゼル対応規格。
基本性能はDH-1を踏襲していますが、硫酸灰分量を1.0±0.1%に制限し、リン分0.12%以下・硫黄分0.5%以下と設定されている他に軽油に含まれる硫黄分も0.005%以下と設定しています。
その為、硫黄分0.005%以上の軽油や重油を使用する際は適合しません。
DL-1:DH-2と同様にディーゼル微粒子捕集フィルター(DPF)を装着したクリーンディーゼル対応規格で小排気量のライトデューティー用です。
トラック・バスと乗用車クラスでは、エンジン耐久性、オイル交換距離、省燃費性など、エンジンオイルへの要求レベルが異なることから種別が分けられました。
硫酸灰分は0.6%以下とDH-2より低く、硫黄分は0.005%以下に設定されています。

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